戸惑い

……言いたくて仕方ないのに、
怖くて、言えないな……。

いつからだったかな、あんまり覚えてない。
気が付いたら、よく分からない気持ちでいっぱいだった。

――本でしか読んだ事が無い気持ち。
胸の中がもやもやして、何だか頭がおかしくなりそう。

これが本当にそうだったとしても、
私が伝えたら、きっと今まで通りの関係には戻れない。

受け止めてくれれば嬉しい。
……でも、拒絶されたら……、どうすればいいのか分からない。
ずっとずっと、この思いを記憶に残して、辛い思いをさせてしまう。

伝えたいのに、伝えるのが怖い。
この関係が壊れて、嫌な思いをさせてしまうくらいなら、
――ずっと、秘密にしておいた方が……、いいのかな。

傷つけたくない。傷つけてしまうくらいなら、
……こんな気持ち、無くていいのかな……。




（ぱたり、と日記を閉じて）

サーシャ：……何やってるんだろう、私。

（がちゃ！）

リゼット：おー、サーシャです。こんな時間に何やってるですかー？

サーシャ：Σえ！？……な、何でもないわ、気にしないでっ。

リゼット：……じゃあ「気にしろ」って顔しないでくれです。

サーシャ：……そんな顔してた？

リゼット：（こくこく

サーシャ：……本当に、何やってるんだろう……、私。

リゼット：そんな暗い顔すんなです。リズより先に設定書いてもらえたくせに生意気ですー！

サーシャ：え。いや、リゼットちゃんも近々書くって……いたた、叩かないで～！