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トミーウォーカーPBW「エンドブレイカー!」と、TeamChocolopPBW「バロックナイトイクリプス」のキャラブログです。
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--2011年晩夏、アクエリオ修練場。


(※前回以上にアンオフィシャル多いです)

「……ふぅっ」

暑い夏も終わり、少しだけ涼しい風の吹き込むアクエリオ。
その日私は、初めてジョブチェンジの為の修練場に来ていた。

「思ったよりもハードなのねぇ、体力が減るのも分かるわぁ……」

疲労でぱんぱんになった手足をマッサージしながら、そんな事を呟く。
ラシェルはこんなに大変な修練を2回もやってきたのか、と、妹ながら思わず感心してしまう。

修練場でジョブを変える場合、初日からいきなり2つのハードな修練が待っている。

一つは、今まで使っていたジョブのアビリティを使用出来なくすること。
次のジョブに影響するのを防ぐ為でもあるらしい。
どういう手順を踏んだのか、これはあっという間に終わってしまったのだけれど。
……不思議な事に、今まで慣れ親しんだ曲調の歌を歌ってみても、全く効果が出なくなっていた。

そしてもう一つは、……いきなり次のジョブのアビリティを使えるようになること。
武器のアビリティは一度持ち替えるとすぐに使えないから……これは驚いてしまった。
アビリティの使い方から極意まで一日で叩き込まれ、頭もパンクしそう。
これから1ヶ月かけて、ゆっくりと身体に力を馴染ませていくらしい。

--その日私は、初めて自分のパートナーとなるバルカンと対面した。
……2匹も。

ナヅキちゃんやアニーさん、ミチェさん達のような星霊術士が召喚していて、姿形はよく知っている。
私の髪と同じ、漆黒の毛並み。尻尾の先に揺らめく炎。

でも、みんな呼び出しているのはいつも1匹だけで。
……まさか、神楽巫女は2匹も呼び出せるとは思ってもいなかったから、この日一番の驚きだった。

修練場の先生から「使ってみなさい」と言われ、恐る恐る使用してみたサーチウィズバルカン。
もっと高レベルの神楽巫女だと、戦闘でも2匹呼べるらしいけど、今の私はこれが精一杯。
……でも、これからパートナーになる2匹。挨拶するならこれで十分。

……一体どんな子が、私のパートナーになるんだろう。

同じ星霊でも、召喚者によってそれぞれ全く性格が違う。
ナヅキちゃんのバルカンはやんちゃないたずらっ子。
アニーさんのバルカンはクールなしっかり屋さん。
ミチェさんのバルカンは好奇心旺盛な甘えん坊。
……あくまで私の見たイメージだけど。

愛用の扇をかざし、強く強くイメージする。
--私のバルカン。私のパートナー。

「……わ……!」

--本当に2匹だ……。
分かってはいたけれど、思わず関心してしまう。

まず私は、右の1匹に視線を向ける。

「にゃあ、にゃうっ!」

随分元気な子だ。
……最初はちょっと怒ってるのかな、と思ったけど、どうやら違うみたい。
擬音にすると、えへん、って感じ。
……自信満々の表情を見ていると、何となく、男の子みたいな気がした。

そして、もう1匹。

「……にゃ、にゃう~……」

この子は随分おとなしい子だ……。
もう1匹のバルカンの後ろから、恐る恐る私の様子を伺っている。

「……おいで。大丈夫、怖がらなくてもいいのよ」

屈んで視線を下げ、そっと手を差し伸べる。

「……にゃう……」

ぽすん、と手に感じる柔らかい感触。
おずおずと手に擦り寄ってくるところを見ると、意外と甘えん坊な子のようだった。
真ん丸い潤んだ瞳の顔立ちを見ていると、何となく女の子のように思えた。

「……そうだ、名前を決めてあげなくちゃね。どっちを呼ぶのか戸惑っちゃうし」

先の1匹は、いつの間にか我が物顔でどっしりと私の膝に乗っていた。
不思議な事に、尻尾の炎の熱さは全く感じない。
揺らめく炎は、他のバルカン達より深く赤く見えた気がした。

「……うん。……シンク、かな」

アマツカグラ。お母さんの国の言語で深い赤色を意味する名前。
満足げに耳を動かすシンク。どうやら気に入ってもらえたみたい。

「さて、あなたはどんな名前がいいかな?」

「……にゃう~……?」

喉を撫でられ、ごろごろと目を細めるもう1匹のバルカン。
ふと思いついた、甘えん坊のこの子にぴったりの名前。

「……リンネ。……うん、リンネにしましょ」

それは、生まれ変わりを意味する言葉。
例え死が別れをもたらしても、来世でまた会える。微かな、でも確かな希望。
……ちょっとスケールが大きくて、似合うかどうかは分からないけど。

「……にゃあう……♪」

嬉しそうに、私の手に擦り寄るリンネ。
この子も、気に入ってくれたみたい。

「うん、決まり。……シンク、リンネ。これからよろしくね」

2匹を撫でてやりながら、私も満足げに笑みを浮かべる。

--これから、辛い戦いに連れて行くのは気が引けてしまうけど。
それでも、きっとこの2匹となら、やっていけそうな気がした。

「さて、早速最初のお手伝いお願いしようかな」

シンクを肩に、リンネを抱えて立ち上がる。
神楽巫女としてはまだ一歩だけど、確実的な一歩。
この力を役に立てるかどうかは、私に掛かってるんだから。

 

 

 

 

「……さっき無くした私のお財布、探すの手伝ってもらえるかな……?」

……あぁ、またラシェルにお説教されそう。





+++-----------------------------+++

修練場システム部分とかは完全に脳内予測です(←



※サーシャのバルカンについて

シンク(♂):自信家のやんちゃ坊主。おだてに弱いお調子者。
       実はこっそり、負けず嫌いで努力家。

リンネ(♀):おとなしくて臆病だけど甘えん坊。
       懐いた人に撫でられるのが大好き。

※お約束とばかりに書いてみました。
 

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